あなたは、挨拶しない後輩って経験したことはありますか?
そんな後輩に対してどんな対処をしていますか?
学生時代に運動部に所属していた人間には、多少なりとも先輩後輩意識というものが身についてしまっています。
学校の廊下で先輩と後輩がすれ違う時には、「ちぃーっす」とか、「こんにちわっ!」とか後輩から挨拶するシキタリのようなものが残っています。
厳しい運動部では、先輩が見えなくなるまで礼をし続けるような部もありました。
仮に、そんな厳しい運動部のシキタリを体験した人が、会社で中堅になり、同じ職場の後輩がまったく挨拶もしないとなれば、「もう、なんじゃこいつは!?」と、なってしまうに違いありません。
あなたは、そんな後輩と一緒に仕事をするとなったらどう対処しますか?
文化部だってちゃんと挨拶するものです
スポーツ系の部活をやっていれば、挨拶は必須です。
もちろん帰宅部の人間だって普通の教育を受けていれば挨拶できます。
そして、文科系の部活の部員だって、廊下ですれ違えば先輩に挨拶します。
ん?してたかな?
私は、中学の時、1年生の時だけ美術部に入っていたのですが、先輩に挨拶していたかな〜?
美術部は当たり前ですが、「男子美術部」とか「女子美術部」なんていうのはなく、運動部みたいに男女に分かれていません。
そして大半が女子部員です。先輩も女子ばかりでした。男子の先輩は1人だけでした。
男子の先輩には挨拶したと思いますが、女子の先輩には運動部のような体育会系の挨拶は、した覚えがありません。
廊下ですれ違っても、にやけながら通り過ぎるだけっだったような気がします。(これは、単に思春期初期の症状だったと思います。)
しかし、親しかったり、社交的な性格の人間なら、文化部でもちゃんと挨拶できるはずです。
社会人で挨拶できないのは問題ありだが
これが、社会人になっても挨拶できないとなるとかなりの問題ですが、大半は社内での問題です。
挨拶ができない後輩でも、社外の人には挨拶できる場合がほとんどです。
自分と後輩のいるグループから一歩外に出ると、いつもブスッとしているその後輩が、別人のようにニコニコしているのを目にして、「おまえ、そこまで使い分けんのかっ!」って唸ってしまう自分がいるのです。
いやまいった、その挨拶、俺にもしろ!
挨拶しない後輩はこちらに気を許している?
ふつう、人間は、環境に慣れてくると素が出てくるものです。
先輩が、厳しい人か、堅苦しい雰囲気より上下関係にゆるい人かを、仕事しながら探っています。
先輩が、厳しくなく、上下関係にうるさくもない人だったりすると、一気に素を出してきます。
その「素」の性格が朗らかとは限りません。
「無口のぶっきらぼう」が、後輩の「素」ということもあります。
「この先輩の前では、べつに和かなキャラを演じなくてもいいや」なんて考え始めるとこうなります。
ある種、慣れて信頼されていると言い換えてもいいのですが、それはあかんやろ!とも思います。
なめているんです。
でも、私は許しています。会社は運動部じゃないのだから。
こちらを嫌っているか、そうでないかを見極めよう
後輩があなたに挨拶しない。
あなたは、その度に
「うっ!またか!まったくもう!」
と、怒りと不思議さでスクランブル状態になる。
そこで、ちょっと肩の力を抜いて、考えてみましょう。
こいつは、俺のことを嫌いなのか?そうでないのか?
嫌いでなくて挨拶しないなら、しょうがない。
後輩の「いいところ」に目を向けるようにしましょう。
たくさんの良いところ探して、長所が言えなくなるまであげてみましょう。
お前は俺に挨拶しないが、俺はお前に挨拶する!
私は、こちらに挨拶してこない後輩にも、こちらから挨拶します。
相手が挨拶しにくい状況もあるのです。
私の体験では、後輩が最初に出社して座っている場合には挨拶してきませんでした。
この場合、後から部屋に入ってきたほうが挨拶するような暗黙の法則ってあるじゃないですか。
純粋な、長幼の序を身につけてしまった?私のような気の弱い人間は、自分が先に出社していて席についていても、ドアがガチャっと開いて、入ってきたのが先輩だったら、こちらから「お早うございます!」と言ってしまいます。
こんなだから、挨拶しない後輩に対して「むっ」となってしまうのでしょうね。
私に自分から挨拶しない後輩も、こちらが「おいっす!」と言えば、「もごもご」っと言葉にならない言葉で挨拶を返してきます。
挨拶なんて興味がなくなるほど抽象度をあげて物事を見る
挨拶する、される。
それについて起きる、「怒り」「満たされない気持ち」などは、かなりディテールにこだわった情動反応です。
この「情動反応」は情動中枢で作られる、ちょっと動物的な反応です。
私たちは、人間なので「抽象度」を上げて俯瞰で自分を見ることができます。
動物的な反応が出た時は、ふっと息を吐き、抽象度を上げてみましょう。
そして、自分の目指しているゴールはなんだろう?
そして、この後輩の目指しているゴールはなんだろう?と問うてみます。
この後輩のゴールと自分のゴールで重なる部分はあるだろうか?
同じ方向を向いているポイントを探してみます。
同じ目標に向いている部分に気持ちを集中すると、挨拶があるとかないとか、そんなこだわりが小さく感じてきます。
俺がゴールに向かうのに、お前の挨拶は意味をなさない
後輩が挨拶してくれないことに、動揺している人は、意識を変えることで気にならなくするという方法もあります。
同じグループにいて、同じゴールを目指すことができないということは悲しいことですが、それは仕方のないことです。
怒ったり悩んだりさせられるだけで時間の無駄と考えるようにします。
おまえが俺に挨拶しなくても、俺が目標を叶えるのになんの関係もなく必要もない。
と考えて、心に浮かび上がってきたネガティブな情動を、ぽいっと捨てましょう。
大きな目標にフォーカスすると、挨拶しない後輩への気持ちなんて、悩みにする価値もありません。
ただの雑念にしか過ぎません。
後輩と思っている彼は、決して後輩ではないかもしれない。
あなたは、自分より後に入社してきた彼を、勝手に後輩というカテゴリーに入れて接しているかもしれませんが、それが間違いの元ということも考えられます。
あなたにとって、確実に「後輩」と言えるのは、新卒で入社してきた人間だけです。
それ以外の人達は、たとえ異業種から転職して入社してきたとしても、社会人経験者です。
もしかしたら、あなたより大きな仕事を経験しているかもしれません。
彼は、あなたにとって後輩というより、「同僚」に過ぎない。
現在、年下の上司なんて普通のことです。
あなたは意識していないかもしれませんが、先輩風を吹かせるあなたに、不満を持っている可能性もあります。
そうなんだ。
あいつ、いや、彼は後輩じゃないんだ…。
でも、挨拶できないなんて、本人にとってマイナスでしかありませんよね。
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