ヒールアップするプロゴルファーが少なくなった理由を検証

近年のプロゴルファーの世界ランキング上位の選手のスイングを見てみると、バックスイングからトップオブスイングにかけて、左踵を上げない選手(べた足)が多いことに気づかされます。

しかし、バックスイングで左踵を上げる、いわゆる「ヒールアップ」のスイングをしている選手もプロゴルファーの華として活躍しています。

いいですよね、ヒールアップの選手。

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なぜ、ヒールアップするプロゴルファーが減った?

なぜ、近年、べた足派が増えたのか、独断と偏見で検証してみました。

素人分析ですので、気楽に読んでいただけたら幸いです。

人気選手がべた足だったから

これは、やはりタイガー・ウッズの影響があると考えます。

タイガー・ウッズ旋風を受けた、後を追う純粋な心のジュニアゴルファー達は、どうしても、彼の影響を受けずにはいられませんでした。

タイガー・ウッズはバックスイングで左踵を上げずに、上半身を捻り上げます。

タイガー・ウッズの、その当時のジュニアゴルファーに与えた影響は余りあるものがあったでしょう。

道具の進化の影響

プロのトップ選手のヒールアップ率が減った原因の1つには、

ゴルフギアの進化が挙げられます。

おおよそ90年代初頭から現在に至る状況で、クラブの進化は、皆さんもご存知の通り、大きな変化を遂げました。

シャフトの進化と、特にドライバーの進化。

飛距離を出すための研究は永遠に続きます。

ドライバーはヘッドの大型化とともにシャフトも長尺化しました。

もはやスチールシャフトのドライバーを使用している選手は見当たりません。

現在、ヘッドの体積や反発係数には規制が設けられていますが、研究者は、また次なるアイディアを出してくるのでしょうね。

それと、ボールの進化!

1982年、ブリジストンスポーツから発売されたツーピースボール「アルタス」のテレビコマーシャルは、

海越えのショートホールで、プレーヤーが「5番かな?」と呟くと、陽気なキャディーさんが「ノーノー、7番!」と答える。

と、いうものだったと記憶しています。

それくらい、従来の糸巻きボールより飛んだという事です。

最近、ヤマハのゴルフクラブで、「プラス2番手テクノロジー」なるコンセプトでクラブを作っていらっしゃるのがあるじゃないですか。

これが、功を奏すとすれば、現在のアマチュアゴルファーさん達は、1982年以前のゴルファーよりも、同じ距離を4番手も短いクラブで打っていてもおかしくない事になりますよね!

4番手も短いクラブを持てるのだから、相当、アマチュアゴルファーのスコアが上がったはずなのですが…。

またまた話が脱線しましたが、何を言いたいかというと、

ゴルフギアの発達で、ゴルフスイングにおける、飛ばすための体の使い方に変化が表れたのではないか。

という私の解釈です。

パーシモンのドライバーは現在のクラブで言ったら、4番ウッドくらいのヘッドとシャフトの長さで、それでいてドライバーのロフトです。(ドライバーだから当たり前か)

現在のゴルファーの視点で、毎ホール(ショートホール以外)、ロフト10度の4番ウッドでティーショットをしなければならないと想像してみてください。

プロだって、知らず知らずにウェイトシフトの大きなヒールアップ打法を取り入れるようになるのではないでしょうか。

現在は、その逆にスイングが進化している。それがヒールアップ派が減っている原因かと…。

プロゴルファーのアスリート化

道具の進化とともに、現在のトップゴルファー達は、体を科学的に鍛える、いわゆる「アスリート」になってしまい、アマチュアには手に届かない「超人」です。

80年初頭に、筋肉を鍛えて飛ばそうとしていたのは、日本では「ポパイ」こと、倉本昌弘選手くらいでした。

現在のトッププロは専属のスタッフと契約して科学的にトレーニングをしています。

体をアスリート化して、スイングをシンプルにした方が曲らないという考え方なのでしょう。

結果、膝の動きの少ないシンプルなスイングに変化している。

…無理矢理かな。

代表的なヒールアップの選手

そうはいっても、大きくヒールアップしてスイングする選手は、プロゴルファーの華です!私は大好きです!

そんなヒールアッププレーヤーを振り返ってみたいと思います。

ジャック・ニクラス

言わずと知れた、ゴルフ界の帝王ジャック・ニクラウス。

彼のように、左踵を大きく上げて、なおかつ、左ヒザを右膝に寄せるようにウェイトシフトする選手は、現在のゴルファーでは見当たりません。

私の永遠の憧れです。

ジャック・ニクラスのヒールアップ動画(音声注意)

Jack Nicklaus Swing Slow Motion

トム・ワトソン

ジャック・ニクラウスと双璧をなす、70〜80年代のヒールアッププレーヤーの巨頭です。

なんたって、マスターズの歌の歌詞に名前が出てくるのだから、凄いです。

ニクラスもワトソンも、フォローからフィニッシュにかけて、左ヒザを伸ばさない、いわゆる「ソフトニー」のプレーヤーです。

トム・ワトソンは、パーシモンの時代も、バックスイングでフェースをやや閉じて上げていくスタイルでした。ここら辺が、現代のゴルフギアに移行する過程でプラスに働いたと私は考えますがどうでしょう。

シニアになっても全英オープンで優勝争いが出来たのは、こんな所にも要因が…。無理矢理か?

トム・ワトソンのヒールアップ動画(音声注意)

Tom Watson (Full Swing) – 1982 & 2015 US Ope

倉本昌弘プロ

日本選手のヒールアップの代表と言ったら、私的には、何と言っても倉本昌弘プロです。

デビュー当時のスイングは衝撃的でした。

ウェイトが全て右側に乗ったようなヒールアップ。

そしてノーコックのバックスイングで、トップで立ったままのシャフト。

それでいて、ダウンスイングに入ってから強烈にヘッドを遅らせてタメをつくるという。

一般人には真似出来ないスイングでした。

倉本昌弘プロのドライバーのシャフトは、ダイナミックゴールドのXXの先端をカットして使用するという、超超スーパー硬いシャフトでした。(クラブデザイナー沼沢雄二さん談)

超難しい道具で、ミスが許されない研ぎ澄まされたスイングを追求していたのは、パーシモン+糸巻きボールの時代だったのかもしれません。

倉本昌弘のヒールアップ動画(音声注意)

パワーはフットワークから

中嶋常幸プロ

ご存知の「AON」の一角、中嶋常幸プロですが、彼が初めて賞金王になった頃のスイングは、あのセベ・バレステロスから、

「世界で五指に入る美しいスイング」と賛賞されたほどです。

当時の中嶋常幸プロのヒールアップは、本当に美しく、当時の流行のパンタロンスタイルのスラックスが、その膝の動きを強調させてカッコよかった!

中嶋常幸プロのヒールアップ動画(音声注意)

中島常幸 若いころのスイング

樋口久子プロ

ヒールアップのスイングについて語ると、ついつい昭和のプレーヤーばかりを語ってしまいます。

樋口久子プロも大きくヒールアップします。

下半身を我慢して上半身を捻るという概念は、そこにはありません。

ヒールアップしてどこまでも肩を回し、ボールを捉えるまでの助走を長く取ろうというコンセプトでしょうか。

樋口久子プロのヒールアップ動画(音声注意)

【ゴルフスイング】プロゴルファー名手30人のスイング全集より

バッバ・ワトソン

現役で活躍する、マスターズを2度制している選手のスイングを語るのはおこがまし過ぎますが、あえて素人が語ってみます。

ん〜、これは、なんと70〜80年代を思わせるバックスイングなのでしょう!

しかし、道具は現在のギアです。

大きくヒールアップして、体重を移動しますが、そこから、昔のプロのように頭を残したまま激しく目標方向にウェイト移動して「逆C」のフィニッシュができません。

あえて、「逆C」にならないようにフォローで右足を外しているのでしょうか?

バックスイングと、フォローからフィニッシュにかけての、スイングの美しさのギャップが激し過ぎて…。憧れない。

バッバ・ワトソンのヒールアップ動画(音声注意)

Bubba Watson’s swing analysis on No. 13 at Waste Management

新井規矩雄プロ

みなさんに見ていただきたいのは新井規矩雄プロです。今回ヒールアップについて改めて情報拾集していて、新井規矩雄プロのスイングを見て、彼が活躍していた時代を思い出して、懐かしさが込み上げてきてジーンときてしまいました。

そうだよ、あの膝の動き!なつかしい!

まるで、田舎っぺ大将の大ちゃん踊りを彷彿とさせるあのフットワーク!

ちなみに、新井規矩雄プロは、米ツアーの1985年ビング・クロスビー・ナショナルプロアマで2位タイになったこともあるトッププロです。

新井規矩雄プロは、べた足打法の青木功プロと親友で、若い頃は青木一家と言われ、行動を共にしていたらしいのですが、青木プロのべた足、新井プロのヒールアップ回転打法は対局のスイングなのが興味深いです。

ゴルフについてはお互いに影響を受けなかったのですね、たぶん。

新井規矩雄プロのヒールアップ動画(音声注意)

回転打法

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